株式会社マルハン
「健康で人生にヨロコビを」。健康経営に取り組むマルハンが、なぜDMMがサービス展開する労災二次健診活用支援サービスを取り入れることになったのか?
2026年4月13日
導入前の課題
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二次健診の利用率が低迷
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労災二次健診制度の導入ハードルの高さ
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「要治療」者の受診勧奨に伴う負担
導入後の効果
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担当者の運営負担を最小化
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費用負担ゼロでの施策拡充
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対象者の受診意欲と満足度の向上
目次
導入

マルハンは、パチンコホールを中心に、ボウリング場やゲームセンター、映画館などのアミューズメント施設を運営する総合エンターテイメント企業です。業界のリーディングカンパニーである同社は2015年の「マルハン健康宣言」の制定以降、健康経営の推進に力を入れ、従業員の健康保持・増進に積極的に取り組んできました。
定期健康診断の二次健診に関する取り組みは以前から行っていた同社ですが、利用率が10%前後と低く、何か別の取り組みができないか模索していたとのこと。そんな時にDMMの「労災二次健診活用支援サービス」の提案を受けました。
労災二次健診は、脳・心臓疾患の発症を予防することを目的に国が無料で行う制度で、企業側に費用負担は一切ありません。しかし対象者の選定や煩雑な手続きが発生するため、これまでマルハンは利用を見送っていたものの、これらを任せられるDMMのサービスを利用し、まずは集団健診が可能な東京本社でトライアルの実施を決めました。
健康に関する同社の積極的な取り組みやサービス導入に至った背景、実施後に見られた従業員の変化などについて、人事部 人事課 健康管理担当で保健師の松橋理恵さんと板橋尚子さんにお話を伺いました。
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「健康で人生にヨロコビを」。マルハンが推進する健康経営

——御社の事業内容を教えてください。
松橋さん:「人生にヨロコビを」という経営理念を掲げる当社は、総合エンターテイメント企業として全国300店舗以上のパチンコホールを運営しながら、ボウリング場やゲームセンター、映画館などのアミューズメント施設を展開しています。
こうしたエンターテイメント分野を軸に、幅広い分野の事業を手掛けているのも当社の特徴です。例えば、カンボジアやラオスではマルハンジャパン銀行を運営しており、金融ビジネスも展開しています。さらに最近では最新の農業技術を用いた水耕栽培にも力を入れ始めました。
——従業員の健康に関してはどのような考えをお持ちなんでしょうか?
松橋さん:当社の会長は「健康を失うとすべてを失う」という言葉をたびたび口にしてきました。
従業員が健康を損なえば、本人の生活基盤が揺らぐだけでなく、組織の持続的な発展も望めません。2015年にはこうした健康観をベースにした「健康で人生にヨロコビを」というスローガンを掲げ、現在も従業員の健康保持・増進を目指す健康経営を推進しています。
板橋さん:そんな当社における私たち健康管理担当のミッションは、従業員のヘルスリテラシーの向上です。当社は、管轄エリアや事業内容ごとに組織を5つのカンパニーに分ける「社内カンパニー制」を導入しており、全国で1万人を超える従業員が働いています。
非常に大きな組織であるため、ゴールや目標値を明確にしなければ効果は得られません。当社では「病傷休職者の低減」と「労働生産性の向上」の達成に必要なKPIを設け、戦略的なアプローチを実施しています。
例えば、フィジカル面では定期健康診断の受診率や喫煙率、就業制限レベル介入者の受診率などにKPIを設定し、ホームページでも実績を公開しています。
松橋さん:また、全国で働く従業員に健康情報を届けるため、「マルハン健康管理チャンネル」というYouTubeの運営も行っています。
こうした取り組みの結果、今年3月には「健康経営優良法人2026」に認定されました。2018年、2020年に続き、3度目の認定です。
マルハン従業員の健康を支える様々な取り組み

——先ほどおっしゃっていたKPIの設定には健康に関する取り組みへの本気度が伺えます。定期健診のKPIを拝見すると毎年ほぼ100%に近い受診率です。
板橋さん:当社はパチンコホールを筆頭に全国に事業所が点在しているため、定期健診の実施も決してハードルは低くありません。けれど、当社は業界のリーディングカンパニーであり、コンプライアンスを徹底しています。各事業所に健診車を手配する巡回健診というスタイルを取ることで、従業員の負担を抑えつつ、受診率を高めています。
松橋さん:定期健診で異常が見つかった際に受ける二次健康診断に関しても、当社はこれまで積極的にサポートしてきました。基本的に私たちはマルハン健康保険組合と連携しながら健康施策を推進していて、この組合には二次健康診断の対象になった従業員に対して1回5,000円までの費用補助を出す制度が存在しています。
——喫煙率には50%以下のKPIを設定されています。こちらの取り組みも大変なのでは?
松橋さん:当社の従業員の喫煙率は高い傾向にあります。一方、喫煙は様々な病気のリスクを確実に高めます。私たちは15年以上前から喫煙率を下げる取り組みを進めてきました。
例えば、入社後に喫煙を始めてしまうケースも少なくないため、新入社員に対しては「喫煙を伴わないコミュニケーション」を強く推奨しています。こうした地道な積み重ねもあり、ここ数年は着実に喫煙率が減り、KPIの達成も間近になっています。
——もうひとつ、就業制限レベル介入者の受診率にも85%のKPIを設定されていて、直近は100%を達成しています。
松橋さん:就業制限一部介入者というのは、定期健診で重度の異常が認められた要治療の従業員のことで、治療しないまま勤務を続けてしまうと非常に危険です。パチンコ店で働く従業員の場合は個別の連絡ツールがないため、私たちから店舗に電話をかけ、すぐに医療機関を受診するように伝えています。もちろん、受診完了の報告もセットでお願いしています。
ただ、多忙のためになかなか受診に至らない方もいます。その際は対象者の上司の方に事情を説明し、強い働きかけを依頼しています。こうした粘り強い受診勧奨も、従業員の健康を管理する私たちの大事な職務です。
健康経営のKPIを続々達成するマルハンの選択。労災二次健診の利用を後押しした「費用負担ゼロ」と「柔軟性」

——健康に関する様々な施策に取り組まれてきた御社ですが、労災二次健診についてはどのように考えられていたのでしょうか?
板橋さん:もちろん、国が推進するこの取り組みに関して知識はありましたが、通常の二次健診を行っているため、利用したいという考えはそこまで持っていませんでした。ですから、労災二次健診の実施経験はありません。
ただ、通常の二次健診を促進する当社の補助制度の利用率が10%と低く、他の取り組みで従業員の健康を高められないかといった模索は続けていました。
——どのような経緯でDMMの「労災二次健診支援サービス」の利用に至ったんでしょうか?
松橋さん:きっかけは、サッカーを通じた縁です。当社はシント=トロイデンVVのプレミアムスポンサーで、もともとチームのオーナー企業であるDMMさんとはイベント開催などで接点がありました。そんな折に社内の担当者から「DMMさんが労災二次健診に関する新サービスをスタートさせるみたいなんですが、一度話を聞いてみませんか?」と提案があり、サービス説明の場を設けてもらうことになったんです。
——サービスの詳細を聞いた際、どのような印象を持ちました?
板橋さん:私たち保健師の工数負担がなく利用できそうで、やってみる価値はあると思いました。いきなり全社を巻き込んで労災二次健診を実施するとなると、実施のハードルは高くなります。その点、DMMさんのサービスは一部の事業所だけに絞ったスモールスタートにも対応できるとのことで、今後の拡大に向けた最初の一歩を踏み出しやすいと思いました。
また、健診の実施にあたってこちらの費用負担は一切ありません。すでに予算が確定している年度途中であっても、柔軟に導入を検討できるのは大きなメリットだと感じました。
松橋さん:ただ一方で、説明を受けた当初は「どうしてこのサービスが無料なんだろう?」という疑問がずっとありました。最後に何か追加費用が発生するのではないか、そんな上手い話があるのか、などけっこう心配してしまって。
ただ、DMMの担当者の方に国の制度を活用した仕組みであることを丁寧に説明していただき、この懸念は完全に解消されました。最終的に、DMMさんのサービスを利用して、東京本社の従業員のみを対象者にした労災二次健診を実施することに決めました。
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対象の従業員が次の一歩を踏み出しやすい

——実際に労災二次健診を実施してみていかがでした?
松橋さん:何より助かったのは、私たち保健師の運営負担が最小限で済んだことです。当日の朝、DMMさんが手配してくれた医療スタッフの方々にご挨拶した後は、すぐに自身の通常業務に戻ることができました。懸念していた会場の動線についても、事前に会場予定となる場所の写真を撮って詳細なプランを立てていただいたおかげで、当日の運営は非常にスムーズでした。
——受診した従業員の方々の反応も気になります。
板橋さん:大半の検査結果をその場で知ることができて、そのまま医師から直接アドバイスを受けられる点が好評でした。中には結果に危機感を抱き、その後食生活を見直し減量に成功した従業員もいます。
また、再検査が必要な場合にはその場で紹介状を発行してもらえるなど、次のアクションへ繋げやすい設計になっていたことも対象の従業員の安心感に繋がったと感じています。
松橋さん:そもそも、健診内容が充実していた点も対象者の受診のインセンティブにつながっていたように感じます。例えば、「頸動脈エコー」と「心エコー」は血管や心臓のダメージを確認する精密検査で、人間ドックでもオプション費用がかかることや、実施可能な医療機関が少ないことが一般的です。
板橋さん:就業時間中にこれほど充実した検査を受けられるのは、従業員にとっても貴重な機会です。健診の案内時はその点を強調した周知を行い、結果として対象者のほぼ全員が参加してくれました。
労災二次健診の実施は従業員に向けた力強いメッセージに

——今回、御社は初めて労災二次健診を実施されました。今後の展望をぜひ教えてください。
板橋さん:今回は東京本社の従業員を対象にしたスモールスタートでしたが、今後は段階的に実施範囲を広げていきたいと考えています。例えば、ほかの大規模拠点で管理職層のみを対象とした健診の実施も検討中です。
当社は全国に事業所が点在しているため、どうしても本部からの想いが現場に届きにくい難しさがあります。しかし、今回の労災二次健診のように「職場でこれほど充実した検査を受けられる」という体験は、言葉以上に力強いメッセージになります。間接部門と違い、営業店で実施するには集団健診も難しく、実施には高いハードルはありますが、「会社が自分たちの健康を本気で気遣ってくれている」という実感を全国の現場に着実に浸透させていきたいです。
——導入を迷われている企業の担当者様へアドバイスをお願いします。
松橋さん:「労災二次健診を利用してみたいけれど手が回らない」と悩んでいる企業さんはおそらく多いんじゃないでしょうか。労災二次健診を実施する以前に、自社にどれだけの対象者がいるのか。こうした抽出作業ですら私たち担当者にとっては大きな負担です。
しかし、DMMさんのサービスはこうした煩雑な業務も担ってくれます。実施するか否かは別として、まずは自社の現状を正確に知るだけでも大きな一歩になります。従業員のリスクが可視化されれば、社内の合意を得る際にも格段に説得力が増すはずです。当社では今後もDMMさんと連携しながら、労災二次健診のさらなる運用の拡大を検討したいと思っています。